府中家具　バンザイ！

　競馬や競輪などの公営ギャンブルにはトンと縁の無い生活を送っている私ですが、その中で唯一競艇（きょうてい）だけは面白いなあと思っております。ご存じない方が大半でしょうが、競艇とは6艇のモーターボートが着を争うものでして言わば確立は6分の1、全国に24場の競艇場があります。

　私が最初に行ったのは山口県の下関競艇場、高校を卒業した年に下関に住む叔父の家を訪ねた時に連れて行ってもらいました。

　次に行ったのが東京の多摩川競艇場、あれは大学4年の時でしたか、うちの大学の少林寺拳法部の主将だったN君に無理やり連れて行かれました。何せ大学があったのが国分寺市、近くには東京競馬場もあれば立川競輪場もあり、そして多摩川競艇場は直ぐ近くといった具合にとても恵まれた？環境だったのです。

　そして3度目、これはある会の旅行で大阪に行った時の事でした。前夜の宴会を無事に終えた翌朝、帰りの新幹線の時間までどうしようかと皆で相談している時、「競艇にでも行ってみるか」との会長さんの一言に全員が賛同し出掛けたのが兵庫県の尼崎競艇場でした。会長さん以外は皆さんほとんど初体験、しかしこの尼崎で競艇の面白さを体感しました。

　スピード、唸るエンジン音、上がる水しぶき、そして何よりペタッと座り込んで新聞に見入るお父さん達の真剣な顔、血走る目、レースがスタートした時の怒鳴り声。いいなあ～、これだよこれ。

　レースもさることながら、この場内の雰囲気に魅了されました。このお父さん達、何とかして‘自分だけは’空中から金を分捕ろうとの意気込みなのか何だか誰もが小走り状態、釣られた私も小走りだ。あっそれとですね、この尼崎競艇場で特筆すべきは「多幸焼き」です。見た目は普通のタコ焼きですが、タコならぬコンニャクが具の「多幸焼き」、一皿100円、生ビールとの相性が抜群で感動的ですらありましたねえ。何せ安い上に旨い、そして早い、食の関西の王道を行く「多幸焼き」、売ってる小母ちゃんの威勢もよかったなあ。

　その尼崎競艇場で、今日から「笹川賞」が開催されます。これはプロ野球で言うところのオールスターゲーム、ファンの投票で出場選手が選ばれるSGです。えっ、何でそれが「笹川賞」って名前なのかって？

　それはですね、競艇は彼の笹川良一氏が作り上げた公営ギャンブルだからです。ご年配の方なら、高見山関が太鼓を叩いて子供達と笹川氏が「戸締り用心、火の用心」と歌い、「一日一善！」で締めるCMをご記憶の方も多い事でしょう。あのCMに出ていたお爺さんが笹川氏ですが、確か山本直純さんもあれに出ていたんじゃなかったかな？

　まあともかく、本日競艇のオールスター「笹川賞」が尼崎競艇場で開幕しますが、近くに住んでいたら間違いなく明日の定休日は出掛けたことでありましょう。良かった良かった、近くに尼崎競艇場が無くて本当に良かった。何せねえ、のめり込む性格の私ですから競艇場が近くにあったりしたら破滅ですよ破滅。いくら「多幸焼き」が旨いと言ったってねえ・・・・・。




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