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2011年05月15日

認知症とうつ病

 昨日、高校時代の友人が奥様と共に整理タンスを求めに来店してくれました。彼は現在単身赴任で広島市に住み、松江の家ではご両親と奥様、そして長女さんと三女さんの5人が暮らしています。商談の後に話しを聞きますと母上は88歳で要介護2級の認知症、90歳になられる父上は母上の病状への不安から軽いうつ病とのことでした。

 認知症と聞けば、私も父が晩年苦しめられた病気ですので人事とは思えません。お二人とも現在布団で寝起きしていらっしゃると聞きましたので、家具屋の知恵として直ぐにケアマネージャーさんに相談して電動ベッドを貸与して貰うようにアドバイスをしました。

 当たり前のことですが高齢者の方、それも病気をお持ちの方にとって布団から立ち上がるのは大変な労力を伴います。それがベッドに変えるだけで随分と楽に自力で床の上に立つことが出来ますし、ましてや電動ベッドですと起き上がる時から楽になります。ボタン一つで背中を起こし、そのまま体を反転させて床に足を着き補助バーなどにすがって立ち上がる、これは布団から立ち上がるしんどさを考えれば格段に楽な動作になるのは請け合いです。

 また一般的には余り知られていませんが、ベッドを利用するという事は床から40~50cm高い場所で寝ることになり、それだけの空気の層の上に横になることになります。その結果床から直に伝わる冬の寒さや夏の暑さ、これらは特にご老人の体には堪えるのですが、それらを軽減してくれる特性もあるのです。今晩には赴任地の広島へ帰る友人に代わり、奥様が明日月曜日にはケアマネージャーさんに相談することで三人の意見が一致、「いい事を教えてくれてありがとうね」の言葉を残して帰って行きました。

 すると昨夜、携帯にその友人から電話がありました。
「今日はありがとうね。それで帰って親父に言ったらね、借りるのは嫌だって言うんだわ」
「あのなあ、ワシがお前にベッドの良さをあれ程教えたじゃろ。それをお父さんにも分かり易く言ってあげにゃあ」
「それは言うたんよ。けど、借りるのは嫌なんだとね」
「ふーん残念じゃなあ、ベッドが絶対楽なんだけどなあ」
「いやそれでね、借りるのは嫌だけど買うのは良いって言うんだわ」
「何ね?借りるのは嫌で買うのは良い?」
「本人が言うんだわ。借りるとどんな人が使っていたか分からないじゃないかって。本当言うと親父、潔癖症なんだわ」
「だけどなあ、貸す方もキチンと消毒とかメンテとかしとるけん大丈夫だと思うけどなあ」
「まあ本人が言うけんなあ。まあそれでね、お前のところで買わせて貰おうと思ってさ」
「チョッと待った。そりゃありがたいけど、ワシはそんな積りでお前にベッドを薦めた訳じゃあないで」
「そりゃ分かっとるがね。だけど本人が買うっていうんだからね」

 う~ん、いやホントにそんな積りではなかったのです。だって電動ベッドを2台、それも国産品ですとかなりな金額になりますからねえ。せっかく介護保険制度があるんだから借りる方が得だと思って薦めたのですが、昨夜は彼の電話で少し変な心持ちになりました。M君、ワシなあ、本当にそんな積りじゃなかったけんね。




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Posted by 府中店長 at 09:31Comments(0)店長日記