府中家具　バンザイ！

　毎朝6時30分、地元ラジオ局が「ラジオ本棚」という番組を放送しています。これは他人から受けた親切などに対し、聴取者がその感謝の思いを綴った便りを朗読する番組です。今朝その番組を聴き、ある場面を鮮明に思い出しました。

　あの時何故東京に居たのかそれは思い出せませんが、間もなく夕方のラッシュになろうとする時間帯に私はJR山手線に乗っていました。私の目の前には視覚障害者の方がドア付近に立ち、ずっと外の方を向いていらっしゃいます。するとその内に座席が空くのが見えましたので、これ幸いとその方に座席を勧めようと思った私は背後からポンと肩を叩いてしまったのです。

　その時の私は30代後半の頃、その方はかなりご年配の女性でしたが、私に叩かれたその方の肩がビクッと震えるのが見えました。「あっ、拙い事したなあ」と慌てた私は「席が空きましたよ、お座りになったら如何ですか」と声を掛けましたが、その方は「ありがとうございます。でも私は次で降りますので結構ですよ」と仰いました。

　今思えばその方の正面に立ち、先ずは「こんにちは」と声を掛けるのが当たり前の行動だったのです。それから改めて席を勧めるべきところを、背後から突然肩を叩いてしまったのですから非常に驚かれたのも無理はありません。視覚や聴覚に障害をお持ちの方には面と向かって言葉を掛けるべき、その時の私は悔恨の内にそう学習したものでございます。

　私のこの行動など親切が親切になっていない典型と申せましょう。それだけに親切とは難しい、そう思いを新たにした今朝でございました。




『府中家具 IFurniture 楽天店』
『府中家具店長』が商品開発から手がけました！「完全受注生産・当店限定商品」が買えるお店!!

『府中家具IFurniture メールマガジン　府中からの手紙』
　府中家具一筋30年!!『府中家具店長』がお送りする、府中家具の良いハナシ。購読受付中!!