府中家具　バンザイ！

　11月3日文化の日、この日開催される予定の長崎大学野球部OB会に出席されるため、先輩のFさんが前日から鉄路で長崎に向かいます。このFさんは2年先輩、私が高校に入ってお世話になった下宿で1年間を一緒に過ごしました。大学生になられてからも帰省の度に下宿を訪ねて来てくれましたし、大学を卒業され東京の会社に就職されたFさんは私の住む中央線武蔵小金井駅の二つ都心寄りの東小金井にアパートを借りられました。そして私が卒業と共に島根に帰って数年後にFさんもまた家業を継ぐためにUターン、而して高校時代からずっと親交が絶えない大切な先輩なのです。

　しかしこのFさんは私以上の面倒臭がり屋、どこかに旅行する時も自分では調べようとはなさいませんで、「お前頼むわ」と私に連絡して来られます。今回の長崎行も8月の終わり頃にメールで下命を受けておりましたので、宿だけは早々にとFさんの常宿である東横インへの予約を済ませた次第です。そして昨夜、そのFさんから電話がございました。

「おうワシだ、元気にしちょーか？」
「お蔭さんでねえ、まだ酒もタバコもやっとりますわ」
「それでなあ、長崎の事だけど、あれどうなっとるや？」
「あんたねえ、一体誰に頼んどると思っとるんね。今までワシに手落ちなんか無かったでしょうが」
「おっ、済まん済まん。で？」
「調べたらねえ、安来（やすぎ：Fさんの家から最寄のJR駅）から長崎まで6時間40分位掛かるみたいだよ。あんた2年前に東京へ行ったでしょうが、東京までは6時間だけんね」
「ひゃ～そげかあ、東京よりも時間が掛かるんか。長崎は遠いなあ」
「だけん、出雲から福岡までは飛行機で行ったらね？ビールでも飲んで、死んだつもりになって乗ったら福岡まで1時間20分だよ」
「イケンイケン。飛行機はお前、落ちるがな」
「まっ、そりゃそうだけどねえ」

　その後出発時間などの打ち合わせをし、近々旅程を作成してFさんの家に郵送することで双方納得、長い電話が終わりました。それにしても安来～長崎間は片道6時間40分、往復運賃が32,340円で2泊される東横インの宿泊料金が11,460円。それを押してまで出掛けようとするFさん、やはり昔の仲間に会いたい気持ちが勝るのでしょうねえ。Fさんのその気持ち、良く分るなあ。




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