2010年03月30日
可能性への挑戦
昨夜、舞の海さんの講演会に出掛けました。夜の7時過ぎにお店を閉め、会場の東出雲町民会館へ。会場に入ると既に舞の海さんのお話しが始まっていましたが、中は一杯のお客さんで何人かは立ち見の方もいらっしゃいます。私もそのまま入ってきたドアに身体を預け、8時半頃まで興味深く伺いました。中でも面白かったのが、新弟子検査の時に身長が足りずに苦労したというお話しです。
教員採用試験に合格して就職も決まっていた舞の海さんはある後輩の突然死で人生観が変わり、今出来る事、可能性のあることに挑戦したいと大相撲の社会に飛び込みました。周囲の反対、分けても母上のそれは凄まじかったそうで、最後は「親子の縁を切る」とまで言われたそうです。
そんな舞の海さんが入門したのは、佐田の山さんが親方の出羽海部屋でした。出羽海部屋を選んだ理由、それは当時相撲界でNo.2の実力者であった佐田の山さんを頼れば、少しくらい身長が足りなくても親方の根回しで合格できるだろうと思ったからだそうです。
しかし一回目の新弟子検査の会場で身長測定の係りだったのが相撲界一の頑固者の柏戸さん、結果はけんもほろろに不合格、佐田の山さんからの根回しは無かったのかと不思議に思われたそうです。そこで紹介された整形外科の先生に薦められたのが頭部にシリコンを注入して身長を伸ばす手術だったのですが、いや~、その話しが凄かった。舞の海さんがシリコンと言われた時、粘着力のある液体か何かを注射で注入するんだろうなあと思いましたが、それが何と大間違い。
その手術はですねえ、先ず麻酔を5~6本も注射して頭部を切開し、頭皮と頭蓋骨を引き離してそこに袋を入れ込むんだそうですよ。頭皮を剥がす時にピリピリと音がするだとか、余りの痛さに気が遠くなりそうだったとか、その手術は5時間余りに及んだとか、まあ聞いている方が悲鳴を上げそうでした。
そして最後に頭皮を縫い合わせ体力の回復を待ち、何ヶ月も掛けてその袋に注射針で水を入れて行くんだそうです。頭蓋骨と頭皮の間に袋を入れそれに水を注入する、なるほどこれだと身長は伸びますわなあ。しかしですねえ、水をどんどん注入して行くと先ずおでこの皮が上に引っ張られ、次に瞼の皮、最後は顔全体の皮が上へ上へと引っ張られるんだそうです。「眠くてもですね、何せ瞼が閉じないんですから」と坦々と仰いましたが、大変なご苦労をされたんだなあと感心致しました。
そして迎えた二回目の新弟子検査、身長係りの親方はと見てあれば、それは名横綱の北の湖さん。「この人は優しい方なんです。私に大変だったなと声を掛けられ、パッと測って直ぐに合格ですよ。そしてですね、私より身長の低い中学生や高校生なんかバンバン合格なんですから。あの手術の痛さ、水を入れ続けた苦労は何だったのかと、正直思いましたねえ」、ここで聴衆大爆笑。
新弟子検査合格を佐田の山さんに報告した時、舞の海さんは一回目の検査の時に何故根回しをしてくれなかったのかと親方に聞いたそうです。聞かれた佐田の山さん、一言答えました。
「お前のその身体じゃあ、この世界に入っても苦労するだけ。一回落ちたら諦めるだろう、お前の為にそう思った」
これを聞いた舞の海さん、この親方の為にも頑張ろうと決意されたそうです。
色々な裏話も伺い大満足の講演会でしたが、一つだけ心残りが。それはですねえ、頭に入れられたその袋、今はどうなっているんだろう?しまったなあ、質問しとけば良かったなあ。
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そんな舞の海さんが入門したのは、佐田の山さんが親方の出羽海部屋でした。出羽海部屋を選んだ理由、それは当時相撲界でNo.2の実力者であった佐田の山さんを頼れば、少しくらい身長が足りなくても親方の根回しで合格できるだろうと思ったからだそうです。
しかし一回目の新弟子検査の会場で身長測定の係りだったのが相撲界一の頑固者の柏戸さん、結果はけんもほろろに不合格、佐田の山さんからの根回しは無かったのかと不思議に思われたそうです。そこで紹介された整形外科の先生に薦められたのが頭部にシリコンを注入して身長を伸ばす手術だったのですが、いや~、その話しが凄かった。舞の海さんがシリコンと言われた時、粘着力のある液体か何かを注射で注入するんだろうなあと思いましたが、それが何と大間違い。
その手術はですねえ、先ず麻酔を5~6本も注射して頭部を切開し、頭皮と頭蓋骨を引き離してそこに袋を入れ込むんだそうですよ。頭皮を剥がす時にピリピリと音がするだとか、余りの痛さに気が遠くなりそうだったとか、その手術は5時間余りに及んだとか、まあ聞いている方が悲鳴を上げそうでした。
そして最後に頭皮を縫い合わせ体力の回復を待ち、何ヶ月も掛けてその袋に注射針で水を入れて行くんだそうです。頭蓋骨と頭皮の間に袋を入れそれに水を注入する、なるほどこれだと身長は伸びますわなあ。しかしですねえ、水をどんどん注入して行くと先ずおでこの皮が上に引っ張られ、次に瞼の皮、最後は顔全体の皮が上へ上へと引っ張られるんだそうです。「眠くてもですね、何せ瞼が閉じないんですから」と坦々と仰いましたが、大変なご苦労をされたんだなあと感心致しました。
そして迎えた二回目の新弟子検査、身長係りの親方はと見てあれば、それは名横綱の北の湖さん。「この人は優しい方なんです。私に大変だったなと声を掛けられ、パッと測って直ぐに合格ですよ。そしてですね、私より身長の低い中学生や高校生なんかバンバン合格なんですから。あの手術の痛さ、水を入れ続けた苦労は何だったのかと、正直思いましたねえ」、ここで聴衆大爆笑。
新弟子検査合格を佐田の山さんに報告した時、舞の海さんは一回目の検査の時に何故根回しをしてくれなかったのかと親方に聞いたそうです。聞かれた佐田の山さん、一言答えました。
「お前のその身体じゃあ、この世界に入っても苦労するだけ。一回落ちたら諦めるだろう、お前の為にそう思った」
これを聞いた舞の海さん、この親方の為にも頑張ろうと決意されたそうです。
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Posted by 府中店長 at 08:44│Comments(0)
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