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府中店長
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オーナーへメッセージ

2019年01月07日

優しい目と澄んだ目

 年も暮れようとする昨年12月30日、亡き友人の奥様から電話がありました。ソファーが古くなったので買い換えたいとのこと、久しぶりにお会い出来るのを楽しみにご来店を待ちました。

 友人Sが逝ったのは48歳の6月1日、病名は急性骨髄性白血病、単身赴任していた広島市から地元の松江日赤病院に入院して僅か一月での旅立ちでした。早いものであと半年もすれば15年、光陰矢の如しを実感するお電話でございました。

 さて午後3時過ぎ、来店された奥様の後ろに二人の娘さん、「あっ」と思わず声が出ました。

 Sの葬儀告別式で私は弔辞を頼まれ思いつくままにお別れの言葉を述べたのですが、その時、遺族席に座る二人の少女の姿に彼の無念を思い遣ったものでございます。

 長女さんが高校1年、そして次女さんは小学校の4年生だった記憶していますが、お二人とはあの日以来の再会となりました。

 毎年命日近くの定休日に墓参し、彼のご両親からお二人のことはよく伺っておりました。長女さんは広島大学へ、そして次女さんは山口大学へ進まれ、今は広島市内で同じ役所へ勤めておられること、そして「二人とも未だ嫁に行かんのだがね」と困ったような、それでいて嬉しそうなお顔も拝見して来たのでございます。

 奥様と娘さんたちとお茶を飲みながらお話しをしたのですが、その内にふと目頭が熱くなって参りました。

 それは長女さんに彼の優しい目を、そして次女さんの目には彼が真剣に話をする時の澄んだ目を、それぞれ見受けることが出来たからでございます。

 「Sよ安心しろ、娘さんたちは立派に成長しとられるけえな」、そう心の中で語り掛けた次第。

 まるで正月前に望外のお年玉を貰った子供のような、そんな心持ちになった暮れの30日でございました。


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