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2018年06月15日

Ora Orade Shitori egumo とは?

 昨日の本ブログをお読みになった方から「意味不明」とのご指摘を頂きました。「タイトルの『Ora Orade Shitori egumo』とはそもそも何語で、その意味するところは那辺?あれじゃあ全く分からんがね」とのこと、而して本日はその補足を。

 今日は知らず、私が高校生だった40数年前、現国の教科書に宮沢賢治の『永訣の朝』という詩がありました。

 これは最愛の妹だったトシ(作中ではとし子)が24歳の若さでこの世を去る折の賢治の心情を綴ったもので、個人的にこの詩に強く惹かれた私にとって生涯忘れ得ぬ一遍となった作品でございますが、おそらく同年輩の多くの方々も同様と拝察致しております。

 『永訣の朝:朗読』、『永訣の朝:詩』、出来ればウインドウを左右に並べて表示しご覧下さい。

 作品の中で繰り返される(あめゆじゅとてちてけんじゃ)、これは東京五輪マラソン銅メダリスト、円谷幸吉さんの遺書にある(美味しうございました)のリフレインにも似て読む者の胸を打ちます。

(あめゆじゅとてちてけんじゃ)とは、とし子が熱で渇いた喉を潤そうと兄の賢治に「雨雪(あまゆき)を取ってきて下さい」と頼む言葉です。

 そして(Ora Orade Shitori egumo)はローマ字、(おら おらで しとり えぐも)と読み、(わたしは、わたしで、一人で逝きます)の意となります。この詩の中でこの部分だけがローマ字表記となっていますが、これは言葉の音を強く表現するためではないかと言われています。

 そしてもう一つ、
(うまれで くるたて
 こんどは こたに わりやの ごとばかりで
 くるしまなあよに うまれてくる)

 これは(また生まれて来るなら、今度は、こんなに私のことばかりで、お兄さんが苦しまないように生まれてくるね)の意。

 この三つは『永訣の朝』の中でも特に有名な一節で、それ故に『おら おらで ひとり いぐも』の紹介画像を見た瞬間に『Ora Orade Shitori egumo』を連想し、「すわ『永訣の朝』に関する書籍か」と思い込んだのでございます。

 因みに二つの中で異なるのは只一か所、それは(ひとり)と(しとり)、(ひ)か(し)の違いだけなのですよ。

 以上、昨日の補足とさせて頂きます。


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