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2008年01月22日

一銭五厘

 今日は、先日訪れた陸上自衛隊久留米駐屯地の広報資料館で、館長の柳瀬さんに伺った興味深い話を書いてみます。

 それは召集令状、赤紙の事についてです。よくドラマなどで郵便配達人が家族に赤紙を渡し、受け取った若妻が茫然とする姿などの描写がありますが、ああいうことは決してなかったそうです。基本的に赤紙は、軍司令部発行のものを役場の兵事課の職員か在郷軍人が手渡すのが決まりとなっていたそうで、郵便さんがそれを配達する事はなかったとの事でした。では何故、赤紙を一銭五厘と呼んだのか?

 当時赤紙は、発行されたその日に召集された人の家に渡すのが決まりとなっていたそうです。ですから夜中と言えども家人が起きるまで戸を叩き、「おめでとうございます」と言う言葉と共にそれを手渡すのが先程述べた兵時課の役目だったのです。しかしながら戦局の悪化に伴う人手の不足や、届け先が遠隔地であった場合などの様々な理由から、赤紙が発行されている旨の連絡を葉書で本人に通知したそうです。当時の葉書は一銭五厘、ここから赤紙を一銭五厘と呼んだのだと聞かされました。転じて、一銭五厘というわずかな金額で集められた兵隊さんの命の軽さを、兵隊さん自らが揶揄して使われた事もあったそうです。

 その赤紙も当初は真っ赤な色でしたが、戦局が不利になって来るとその色は段々と薄くなって桃色になり、紙質も落ちていったそうです。「物資の不足がこんなところでも顕著になってきたのでしょう」、そう柳瀬さんはおっしゃいました。そう言えば資料館で見た赤紙も、どちらかと言えば赤色より桃色に近かったようです。

 父の足跡を訪ねると共に、この赤紙で集められ戦地に散った多くの方々の御霊に対し敬虔の念を深くした、私にとってはとても貴重な体験をさせて頂いた今回の旅でした。




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Posted by 府中店長 at 08:57Comments(0)店長日記