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　今朝目覚めて障子を開けますと降るや降らずや小ぬか雨、「清めの雨か、さすがは大社さんだわい」と独り言ちました。と申しますのも「平成の大遷宮」として平成20年4月から始まった60年振りとなる出雲大社の大規模改修工事が終わり、本日午後7時よりご神体を仮殿から御本殿にお戻しする「本殿遷座祭」が執り行われるのです。

　国宝である現在の御本殿が造営されたのが1744年、延享元年と言われています。以来1809年（文化6年）、1881年（明治14年）、1953年（昭和28年）と三度の遷宮を経て今回の「平成の大遷宮」となりました。「悠久の歴史」、柄にもなくそんな言葉が頭を過ぎります。これから一月、出雲大社ではこの「本殿遷座祭」を記念して様々な奉祝行事が予定されています。県内は元より全国各地の社中による神楽や伝統芸能が奉納され、また高円宮久子妃殿下のご講演もあるとのこと、大国主命もさぞお喜びでございましょう。

　そしてちょっと故郷自慢も。ここ出雲大社の神楽殿に飾られている日本一の大しめ縄、長さ13.5メートルで重さ4トンと巨大なものですが、実はこのしめ縄は私の故郷島根県飯石郡飯南町頓原で作られ奉納されたものなのです。昭和25年頃から大社さんへの奉納が始まり約3年を掛けて手作りされるこの大しめ縄、昨年7月に4年振りに掛替えが行われています。また大社さんとは全く関係ございませんが先日聞きかじったところによりますと明治4年に日本で最初にワインを作ったのは頓原とか、山葡萄から作られたこのワイン、一体どんな味がしたことでしょう。あんな小さな山里で日本初のワインを作ろうとして実際に作り上げた先人の知恵と勇気、全く頭が下がる思いがしたものでございます。

　さてそんな奉祝ムードの中、残念ながら昨日行われた第24期女流王位戦五番勝負第2局は145手で里見王位が投了、対戦成績は1勝1敗の対に戻りました。出雲の神々も遷宮で忙しく、里見さんの事まで手が回らなかったのかな？次局は5月22日、どちらが勝ってもタイトルに王手を掛ける大切な一戦となりました。大国主命さん、次局はね、何とかお願いしますからね。




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