府中家具　バンザイ！

　誠にありがたい、ありがた過ぎて言葉が出ません。一昨日、新聞を開くと広島カープの名選手、北別府・津田両投手の野球殿堂入りを伝えていました。北別府投手は何れその内にと期待していましたが、まさか津田投手も選んでもらえるとは思いもよりませんでした。それ故にファンとしては喜びも一入、感謝の言葉しか思い当りません。



　北別府投手はカープ初優勝の年に入団し、長く背番号20を背負ったエースです。昭和32年生まれの彼は私より一歳年少、同世代の北別府投手の快投は私達の期待の星でもありました。また「炎のストッパー」と呼ばれた津田投手は強打者相手に常に直球勝負、時に手痛いホームランを浴びて敗戦投手となることもありましたが両者とも1980年代の強かったカープを支えた名投手でした。

　北別府投手は宮崎県立都城農業高校出身、1975年ドラフト一位指名でカープに入団し通算213勝、カープ唯一の200勝投手です。一方の津田投手は山口県立南陽工業から社会人協和発酵を経てこちらも1981年のドラフト一位でカープ入団、球団史上初めて新人賞を獲得しました。しかし津田投手は1991年に脳腫瘍のため現役引退、奇跡的な回復振りが伝えられるも2年後の1993年に帰らぬ人となりました。あの時のショックが忘れられず、32歳での余りにも早いその死を悼み、私を始め未だに津田投手の投球フォームや名勝負を覚えているカープファンも多いのです。

　思い起こせばこの1991年、津田投手の快復を願うカープの選手達は「津田のために優勝しよう。津田を優勝旅行に連れて行ってやろう」との山崎隆造選手会長の言葉に一致団結、山本浩二監督の下で見事リーグ優勝を果たしました。そしてこの感動的な優勝からその後は低迷し、今現在ではこの1991年が最後の優勝となっています。

　「炎のストッパー津田恒実」、カープファンが決して忘れないこの名投手が野球殿堂入りの報に接し、選んで下さった皆様に衷心より厚く御礼を申し上げます。しかし本人は今頃、「ワシなんかが選んで貰って良いんかいね？」と頭を掻いていそうな、何かそんな気が致します。

　『弱気は最大の敵』『一球入魂』をモットーにした津田投手、市民球場からマツダスタジアムへと移設された津田プレートに刻まれた「直球勝負　笑顔と闘志を忘れないために」の文字と共に、これからもカープの若手選手を見守り続けてくれることでしょう。

　しかし良い事ばかりは続かないようでして、昨日行われた女流名人位戦5番勝負第一局で里見三冠が清水六段に敗れ、また隠岐の海は初日からまさかの8連敗で負け越しが決定しました。ホント、良い事は続かんよなあ。




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