府中家具　バンザイ！

　菅首相の消費税10パーセント発言を受け、最新の世論調査では内閣支持率が43パーセントに急落したと報道は伝えています。しかし冷静にこの数字を見れば10人に4人は菅内閣を支持している訳でして、確かに発足時の66パーセントから比べると急落したとは言え、まだまだ高い支持率を維持していると言えそうです。

　しかし今回の内閣交代劇は、「普天間」と「政治と金」が最大の要因となったはずです。鳩山さんと小沢さんは自らの説明責任を果たさず、引き継いだ菅さんも国会での論戦を回避して参議院選挙に突き進みました。それにも関わらず、「普天間」と「政治と金」が選挙の争点になっていないのはどうした事でしょう？

　今のままでは財政が破綻する、この現状では消費税の増税も已む無し、そう思っている国民も少なからず居るはずです。それを超党派で論議する、これもまた結構でしょう。しかし自ら口にした10パーセントの波紋に浮き足立ち、本来の争点であるべき2つの案件についてはほとんど言及していません。内閣を倒した国民の声、この2つの問題こそ自らの施政方針として訴えるのが与党のトップである菅さんの務めであったと考えます。

　野党、また然り。鬼の首を取ったかのように「増税反対」を口にするばかりでは、国民の信を得る事は出来ないでしょう。国民は普天間の問題がどう決着するのか、また今後政治と金の問題が起きないためにはどう言った施策があるのか、それを各党の公約を聞いた上で判断し、貴重な一票を投じたいと思っていたのではないでしょうか。

　失礼ながら各党の選挙パンフレットを拝見しても「年金」「福祉」「子育て」と大同小異、「普天間はどうなる？政治と金の問題は？」、そう思わずにはいられません。移転に反対するだけで実現可能な代替案の手持ちが無い、政治と金は国会で充分論議をする、こんな口先だけで一体何を基準に投票しろと言うのでしょう？

　個人的には領土問題、島根県の竹島問題が私の一番の関心事ではありますが、沖縄の方にすれば基地問題こそ唯一無二のはず。今回の選挙で一番大切なはずの基地問題の沖縄で、与党民主党の候補が立候補しないなどとは言語道断。今回の参議院選は、今後の基地問題をどうするのかを沖縄の方達に直接訴える事の出来る千載一遇の機会であったはずです。「出たら負ける」から立候補者を立てなかったのか、選挙の事しか考えていないのか？何れにしても民主党は政党としての使命を、そして菅さんは首相として基地問題をどう解決したいのかを伝えられる機会を自ら放棄したとしか思えません。

　今回の選挙で私が一番残念に思ったこと、それは民主党が沖縄選挙区に立候補者を立てなかったこと、これに尽きます。




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