2016年12月26日
漱石のお墓
『親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている』、皆様ご存知『坊っちゃん』の冒頭です。
一昨日、甥と『永訣の朝』について色々話し新事実を知ることになりましたがその後に甥が重ねて申します。
「夏目漱石のお墓、何処にあるか知っとる?」
「漱石のお墓?」
「うん、現国の先生が今年の夏に行ったって」
「ふーん、そりゃあ小日向(こびなた)の養源寺(ようげんじ)じゃろ」
「何それ?」
私、小説『坊っちゃん』の末尾の一節を子供の頃からずっと覚えております。小説好きだった父の影響かなと思うのですが、何故だか未だに分りません。
さて、清は亡くなる前日に「死んだら坊っちゃんのお寺に埋めて下さい」と頼みます。そして結びの文章はこうなっています。
『だから清の墓は小日向の養源寺にある』
正にこの一節を覚えているのですが、『坊っちゃん』は漱石が愛媛県尋常中学校で教鞭をとった経験を元に書かれた言わば私小説でしょ。ですからねえ、坊っちゃんのお墓、即ち漱石のお墓があるのは小日向の養源寺、今までずっとそう信じて来た訳ですよ。
然るに甥は「違う違う、雑司が谷(ぞうしがや)だよ」と申します。
へ~そうなんだ、でも小日向も雑司が谷も似たようなもんじゃろ。
閑話休題、雑司が谷とは懐かしや。
今は所在不明となっている友人F、学生時代の彼のアパートが確か雑司が谷にあったっけ。
最後に会ったのが大学OB会の所用で上京した一昨年の秋、高田馬場で飲み翌日は二人で靖国神社に参拝したことを思い出します。
「都会の生活がしんどかったら島根に帰って来りゃあ良いがな。Fよ、お前どっかの空の下でちゃんと生きとるんだろうな」、心の中でそう呼び掛ける一昨日でございました。
一昨日、甥と『永訣の朝』について色々話し新事実を知ることになりましたがその後に甥が重ねて申します。
「夏目漱石のお墓、何処にあるか知っとる?」
「漱石のお墓?」
「うん、現国の先生が今年の夏に行ったって」
「ふーん、そりゃあ小日向(こびなた)の養源寺(ようげんじ)じゃろ」
「何それ?」
私、小説『坊っちゃん』の末尾の一節を子供の頃からずっと覚えております。小説好きだった父の影響かなと思うのですが、何故だか未だに分りません。
さて、清は亡くなる前日に「死んだら坊っちゃんのお寺に埋めて下さい」と頼みます。そして結びの文章はこうなっています。
『だから清の墓は小日向の養源寺にある』
正にこの一節を覚えているのですが、『坊っちゃん』は漱石が愛媛県尋常中学校で教鞭をとった経験を元に書かれた言わば私小説でしょ。ですからねえ、坊っちゃんのお墓、即ち漱石のお墓があるのは小日向の養源寺、今までずっとそう信じて来た訳ですよ。
然るに甥は「違う違う、雑司が谷(ぞうしがや)だよ」と申します。
へ~そうなんだ、でも小日向も雑司が谷も似たようなもんじゃろ。
閑話休題、雑司が谷とは懐かしや。
今は所在不明となっている友人F、学生時代の彼のアパートが確か雑司が谷にあったっけ。
最後に会ったのが大学OB会の所用で上京した一昨年の秋、高田馬場で飲み翌日は二人で靖国神社に参拝したことを思い出します。
「都会の生活がしんどかったら島根に帰って来りゃあ良いがな。Fよ、お前どっかの空の下でちゃんと生きとるんだろうな」、心の中でそう呼び掛ける一昨日でございました。
Posted by 府中店長 at 08:52│Comments(0)
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