2015年10月22日
お通夜
一昨日のお昼過ぎ、故郷の幼馴染みから「英さんとこの小父さんが亡くなられたわ」と電話が入りました。
同級生で一番賢い人、それが英さんです。現在埼玉県の所沢市に住む彼は三人兄弟の長男、数年前には母上が突然亡くなり、この度長らく頓原の施設に入っていらっしゃった父上が86歳を一期に逝かれました。
昨夜はお通夜、定休日を幸い私も参列させて頂きました。頓原には葬祭会館などありませんので通夜や葬儀はお寺でするのですが、昨日は日中の暖かさに反して夜は冷え込みが厳しく、「さすがに頓原だのお」と同級生の誰彼と話しておりました。
喪主として受付に立つ英さんとも少し話しましたがさすがに落胆の色濃く、遠路埼玉からの帰省でもあり少なからず疲れている様に感じましたが、それでも「忙しいのにわざわざ済まんね」と笑顔を見せてくれました。
本堂に座るのは親戚縁者や故人と親しかった方、一般の者は庭に立ってのお通夜となります。暗がりでもあり、故人の思い出話をされる方もあれば私達の様に同級生の近況についての情報交換をする者の姿も見受けられる、田舎ならではのお通夜でございました。
その内同級生で一番の真面目男、智ーちゃんがこう言いました。
「さっき挨拶したら、英さんもうすぐ頓原に帰るって」
「智ーちゃん、それUターンってこと？」
「うん、そう言うとっちゃったよ」
「そうか、遂に英さんが頓原に帰って来るか」
「良かったねえ、これで仏さんも安心してじゃろ」
口々に話す同級生の声を聞きながら、私は英さんの実家のことを思い描いておりました。母上が亡くなられてから無人となっていた家、夜になっても灯りが付かない家、そんな家の多い頓原で夜に電燈が灯る家が一軒増える、それが英さんの家とは。このUターン決定を同級生の一人として誠に頼もしく、そして心強く感じた昨夜でございました。
間も無く葬儀、松江から「小父さん安らかに」とご冥福をお祈り致します。合掌。
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喪主として受付に立つ英さんとも少し話しましたがさすがに落胆の色濃く、遠路埼玉からの帰省でもあり少なからず疲れている様に感じましたが、それでも「忙しいのにわざわざ済まんね」と笑顔を見せてくれました。
本堂に座るのは親戚縁者や故人と親しかった方、一般の者は庭に立ってのお通夜となります。暗がりでもあり、故人の思い出話をされる方もあれば私達の様に同級生の近況についての情報交換をする者の姿も見受けられる、田舎ならではのお通夜でございました。
その内同級生で一番の真面目男、智ーちゃんがこう言いました。
「さっき挨拶したら、英さんもうすぐ頓原に帰るって」
「智ーちゃん、それUターンってこと？」
「うん、そう言うとっちゃったよ」
「そうか、遂に英さんが頓原に帰って来るか」
「良かったねえ、これで仏さんも安心してじゃろ」
口々に話す同級生の声を聞きながら、私は英さんの実家のことを思い描いておりました。母上が亡くなられてから無人となっていた家、夜になっても灯りが付かない家、そんな家の多い頓原で夜に電燈が灯る家が一軒増える、それが英さんの家とは。このUターン決定を同級生の一人として誠に頼もしく、そして心強く感じた昨夜でございました。
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Posted by 府中店長 at 09:15│Comments(0)
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