2021年09月24日
遠ざかる影
「それは本当に清張作品なのか?」、この幼馴染みの言葉に目から鱗でございました。事の発端は或る小説の中に出て来る故郷『頓原』の文字、私はその小説を長らく松本清張先生の『球形の荒野』だとばかり思い込んでおりました。
然るに一昨年でしたか、松江市立図書館で借りた同書にその様な記載は無かったのです。「確か ”出雲頓原の雪” って見出しだったと思うけどなあ」、空しく本を閉じ、そう独り言ちたものでございます。
あれから何度も手持ちの清張作品を読み返し、その中に『頓原』の文字を探し求めて参りましたが発見出来ず、空しく時間だけが過ぎて行ったのです。そんな私へ「清張作品?」との疑問提示、繰り返しますが目から鱗でございました。
昨夜帰宅し、PC で『頓原・推理小説』で検索してみました。
すると直ぐに【シマネスク46 知事対談-島根県】ってのがヒットしました。シマネスクは島根県の PR 情報誌、調べると 46 号は平成 14 年(2002年)発行。
クリックして内容にビックリ !?
彼の夏樹静子先生が取材旅行で頓原に御出でになり、その折 民俗資料館で農具や雪靴(かんじき)をご覧になってたんですねえ、ふ~む、知らなんだなア。
更に調べると「遠ざかる影」は昭和 55 年( 1980 年) 12 月 講談社刊、従って取材旅行は当年かその前年だったことでありましょう。
はて、頓原に先生の足跡は残っているのか? 民俗資料館に入館時のお写真などは飾られていないのか? 今度帰ったら確認してみることに致しましょう。
あの本は亡き父の書棚に入っていた物、そして父が夏樹先生の小説を愛読していたこと、以上から俄然この「遠ざかる影」が探し求める本の可能性が出て参りました。
定休日まで待てない、而してネット注文。
またまたビックリ、中古品とは言え何と値 235 円 !? 、そして送料無料 !?
どんな絡繰り?
まっ、安ければそれで良いけどね。
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