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2014年10月09日

風習に従う

 昨日の人足はお蔭様で滞りなく終了、両家の皆様にお礼を申し上げ婚家をあとにしました。

 さて近年では洗面化粧台が一般化し、鏡台をお持ちになるお嫁さんがとても少なくなりました。結果的に鏡台の二大産地である徳島と静岡ではメーカーさんが激減、次々と廃業されているのが現状です。家具屋としましては鏡台メーカーさんの衰退は誠に残念ではございますが、これも時代の流れと諦観致しております。

 しかし鏡台が花嫁さんの一番の道具、これは昔も今も変わりません。荷の中で最初に婚家に運び入れるのが鏡台、従って最初に降ろせるように鏡台は荷の最後にトラックに積み込みますが、運び入れる手法は地域によって様々です。

 例えば出雲地方、特に斐川町(ひかわちょう)では庭に石臼が用意されていることが多く、鏡台をその石臼にちょっと乗せてから運び入れます。これは石臼の上に置くことで荷が落ち着く、荷が落ち着くことでお嫁さんにも婚家に落ち着いて欲しいと願う、つまりは不縁を防ぐための昔からの作法なのです。

 また若い頃、あれは確か兵庫県の武庫川にタンスを運んだ時と記憶していますが、彼の地の荷降ろしは最初にお婿さんが鏡を持って玄関から入り、それを床の間に据えてから家具屋が荷に手を付けるという風習を経験しました。正に所変わればといった按配ですが昨日は石臼こそ用意されていなかったものの鏡台は縁側から客間に運び、他の荷は玄関から運び入れました。

 今頃建つ家は石臼を置こうにも庭が無い、縁側とか客間、況してや畳の部屋が無いお宅さえ増えて来ました。こんな具合ですと残念ながら昔からの風習も廃れてしまうのでしょうが、婚家に着いたら先ずは何処からどの様に運び入れるかを確認する、これが家具屋の必須条件と申せましょう。

 重ねて申しますが風習に従う、これも家具屋の常識。昨日書き落としてしまい本日追記した次第でございます。




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Posted by 府中店長 at 09:06Comments(0)店長日記