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　1日月曜日の朝に母から電話がございました。26日に帰省した兄が突然体調不良となり、地元の頓原（とんばら）病院へ行ったところ血圧が200越えだったそうでして、4日程実家で静養してから出雲へ帰って行ったとの事でした。心配した母や義姉が大きな病院で診て貰うようにと勧めたそうですが兄は私以上の病院嫌い、二人の助言に従おうとは致しません。そこで私に白羽の矢が立ち、「ワシ等の言う事は聞かんけえ、お前が説得して病院に連れて行け」との厳命です。聞かされた私も200越えにビックリ、早速兄に電話して「兄さんなあ、親より先に逝くのは一番の親不孝だで」と説得、昨日の定休日に兄弟で出雲市にある島根県立中央病院に出掛けた次第です。

　8時30分の受付開始に先立ち7時50分には病院に着いたのですが何時も通りの盛況振り、この患者さん達は何時から待っているのか？、遠方の方もいらっしゃるだろうけど一体何時に家を出られたのか？、そう思わずにはいられない程の100人余りが待機中でございました。そして8時30分、受付を終えた兄は総合診療科へと向かいました。

　この際徹底的に診て貰った方が良いと私が強く申しましたので兄は係りの人に相談して総合診療科を勧められたのですが、「総合」の文字を見た私は密かに「今日は一日掛かりになるな」と覚悟を致しました。だってですねえ、隅から隅まで調べて貰おうとするとこれはどうしても丸一日だなと誰だって考えるじゃあないですか。ところがドッコイ兄が診察室から出て来たのが9時40分、「次は何処？」と尋ねる私に「今日はこれで終わりだげなわ」と申します。

「終わり？終わりって、それどういう事ね？」
「血液検査と問診、それはやったけどなあ」
「兄さん、ちょっと待ちないや。じゃあ内臓やら脳波やら調べて貰うのはどうなるんね？」
「それは次回、予約した日に来てくれって。順番待ちの人が大勢居るそうでなあ、今日の今日って訳には行かんそうだわ」
「ふ～ん、そげかね。で、予約の日ってのは何時？」
「11月7日、頓原（とんばら）祭りの日だなあ」
「ちゅうことは何かね、一カ月も検査は満員ってことかね？」
「そう言うことになるわなあ」

　検査を待つ人の予約が向こう一カ月、その事実にも驚きましたが「ひょっとしたら即入院なんてこともあるかも？」、そう話しながら病院に向かった二人は何か拍子抜けをした感じが致しました。これって、執行猶予ってやつかな？




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