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府中店長
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2012年08月21日

タンスの修理

 昨日、ある老人ホームに入居されているお婆さんから家具の修理依頼の電話があり出掛けました。電話によると洋服タンスの扉に鍵を掛けたままその鍵を紛失され、中に貴重品が入っているので困っているとの内容でした。若い方はご存じないでしょうが、昔の洋服タンスには鍵付きの物が多かったんですよ。

 さてその施設に行き職員さんに訪問目的を告げますと、ちょっと困った様な顔で「料金はどの位掛かりますか?」と仰います。伺うとこのお婆さんは初期の認知症との事でして、ご家族の希望もあり普段は現金を余りお持ちではないとの事でした。また日が経てば修理を依頼した事自体を忘れられる可能性があり、施設側としては修理代金の支払いに対して責任が持てないと婉曲な表現で説明されました。

 「まあそれでもせっかく来たのですから」と許可を得てそのお婆さんの部屋に入り、無事扉を開くことが出来ました。お婆さんには大変喜んで頂き問われるままに料金は3000円である旨をお答えしましたが、職員さんに伺った通り今は手持ちが無いのだと仰います。

「それじゃあこうしましょう。こちらから請求書を送らせて貰いますので、それが着いたら職員さんと相談して下さい」
「それで良いかね?ご免ねえ、きっと払うけんね」
「分りました。だけどねえ、鍵が見つかってもこれからは掛けられない方が良いですよ。お婆さんの部屋は個室ですけんね、入り口のドアに鍵を掛けておけば安心ですがね」
「ありがとうね、そうするよ」

 晩年の父が認知症に苦しむ姿を見ている私は、認知症という言葉を聞くと他人事とは思えません。ですから、店に帰って皆にこう言いました。

「あのお婆さんなあ、お気の毒に認知症だげなわ。だけんなあ、料金を払う事を忘れてかもしれんけど、その時はボランティアって事にしようや」

 こんな修理もたまには有りかな?、そう思った昨日でございました。




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Posted by 府中店長 at 08:40Comments(0)店長日記