府中家具　バンザイ！

　4月初め、婚礼家具の引き出しが固くなって引き出せないとのご連絡を受けて岡山県は蒜山（ひるぜん）の麓にあるお客様のお宅にお邪魔しました。その時は引き出しの一か所を削り合わせ、後は除湿機を使って暫く様子を見ましょうとお話しさせて頂きました。

　と申しますのはこのお客様のお宅のある集落は名立たる豪雪地帯、その上タンスの置いてある部屋は寝室とのことですから部屋の湿度が相当高いと思ったからです。

　冬場、帰宅後に冷え切った部屋をファンヒーターなどで急激に温めることにより湿度は一気に上昇しますし、寝室であれば寝汗による湿度も相当なものでしょう。その結果部屋の湿度はとても高くなり、引き出し内部の桐材がその湿気を吸って膨張するので引き出しが固くなってしまうのです。桐材は自らが湿気を吸って膨張することにより中に収納してある衣類を湿気から守ると言う特性がありますので、冬を越した春先には良くこの様なご相談を受けるのです。

　さて除湿機を使用して頂いてから一月、先日そのお客様から電話があり「引き出しが少しずつ動き始めました」とのご連絡を受けました。私が思った通りの効果があった様ですが、今日はこれからそのお客様のお宅にお邪魔して実際にどれ位動くのかを拝見し、今後の事を相談させて頂くことに致しました。「所用があるので9時過ぎには来て貰えないか」とのお言葉、片道一時間の距離ですので間もなく出掛けることに致します。まだ雪のある蒜山、その雄姿も楽しみに。




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