府中家具　バンザイ！

　昨夜は、本町で母子二代に渡り司法書士として活躍され、島根県の司法書士会の会長も務められたIさんの労働大臣表彰を受け松江市内のホテルで祝宴が催されました。6時から始まった宴会は8時過ぎに終わり、面々は会場のホテルが用意したマイクロバスに乗り込んで二次会へ。

　総勢30名ほどが乗ったバスは先ず落ち着いた雰囲気で古くからの飲み屋街である東本町（とうほんちょう）へ、ここで約半数が下車しました。続いてバスは若者が多く利用する飲み屋さんが連なる賑やかな町伊勢宮（いせみや）へ、ここで残った半数がバスを降りました。

　勇躍松江の繁華街へと向う人々と別れバスに残ったのは私と同輩Fと後輩のS君の三人、バスは地元の町へと向います。S君は蒲鉾屋さん、朝の早い商売ですから酔眼は今にも閉じそうです。Fは八百屋ですからこちらも朝が早いのですが何故か至って元気、「帰ったらもう一杯飲もうや」と私を誘います。

　私は常日頃「人は誘われている内が花」との信念がございますので、「お前が言うんじゃあ断れんのお」と二つ返事で快諾致しました。そして地元の町まで20分、バスの中で色々な話をしましたが、Fに聞きますと本町の老人クラブが廃止されるかもしれないとの事です。

　その理由が情けない、行政マン、お前達シッカリしろよと言いたくなりました。現在行政が把握している老人クラブの会員数が1000人程、その内企画された事業に参加される方は200人弱だとのことです。この参加率20パーセントを持って経費の無駄、事業の見直し、そして廃止へと結論付けようと言うのです。

「うちの爺ちゃんや婆ちゃんは老人クラブを楽しみしとるんだがなあ。参加人数が少ないってのは理由にならんと思うけどなあ、お前どげ思うや？」
「お前の言う通りよ。『200人しか』参加していないんじゃあなくて、『200人も』参加しとられるんだがな。ご老人の楽しみを無くすなんて論外よ、話しにならんわ」

　毎度申し上げますが、終戦の焦土から今日の日本を築いたのは間違いなくご老人方です。その恩を忘れ、経費削減のために老人クラブを廃止するなど言語道断と頭に来た二人は、その後町内の居酒屋の暖簾をくぐり気が付けば時計の針は12時を過ぎておりました。事業仕分けだか何だか知らんけど、やって良い事と悪い事は歴然としているはず、そう思った昨夜でございました。




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