2011年01月03日
大雪の島根から謹賀新年
皆様、平成23年明けましておめでとうございます。本年も変わりませず、宜しくお願い申し上げます。
さて山陰は年末年始、大変な大雪に見舞われました。ニュースでご覧になって方も多いでしょうが霊峰大山（だいせん）の麓の国道9号線では31日午後から最大で1000台の車が立ち往生、またJRも雪で運行が出来ず乗客1000人が列車内での年越しを余儀なくされました。
↑今朝の地元紙です
私は大晦日、午後4時に店を閉めて実家へと向いましたが国道は大渋滞。31日は大雪で山陰の高速道路は全てが通行止めとなりましたので車は国道9号線に集中、雪に不慣れな県外車も多いので時速は20キロ未満での走行が続きました。
こんな雪道では、不慣れなドライバーのスリップ事故が怖いんですよねえ。上り坂での無理なアクセルの噴かし、これが後輪駆動車ですと尻を振って横向きになります。また下り坂での急ブレーキ、これはタイヤが冬用でも関係なく滑ります。タイヤが冬用なら大丈夫だろうとブレーキを踏むと車は制御不能となり、正面衝突などの大事故へとつながるのです。出発して2時間ほど、国道9号線から国道54号線に入って間もなく、こちらは緩やかな登り、対向車線は下りのカーブでこのスリップ事故を目撃しました。
私の前には2台の車、見ると慣れた運転振りでこれは地元の人だなと安心して後を走っていました。すると対向車線を走っていた車が突然こちら側の車線に突っ込んで道路を横切り、そのまま道路脇の斜面に乗り上げて停まりました。「くそっ大晦日だっちゅうのに、何ちゅうこっちゃい」と直ぐに車を停めますと、前の2台も停車してドライバーが降りて来ました。二人とも30代の中頃、人の良さそうな人達でしたねえ。
三人で駆け寄り運転者に「大丈夫か？」と声を掛けますと幸いなことに無傷な様子、見ると岡山県は倉敷ナンバーの軽自動車、20歳前後の若い兄ちゃんが真っ青な顔でハンドルにしがみついていました。
「こりゃあ30度位傾いとりますねえ。スコップで雪を掘らんと車が動かんでしょう。ワシ、スコップを積んどりますけん取って来ますわ」と一人のドライバーが言いますので、「ワシも積んどるんだわ。じゃあ二人で掘ろうか」と私もスコップを取りに車まで戻ろうとしますと、もう一人が「じゃ、ワシは交通整理をしますわ」と分担が決まりました。「僕は何をしたらいいでしょう？」と彼が言いましたが見ると薄いセーターにズック履き、「ズックじゃ滑るけえのお、まあお前さんはそこに居ったら良いがな」と答えて雪を掘りました。
程なく雪が掘れましたので彼を運転席に戻し、「ええか、エンジンを掛けてバックに入れて、だけど絶対に噴かすなよ」と言ってタイミングを計りました。「良し、今！」と交通整理係の青年の声がしましたので「よいしょ！」と声を合わせて二人で押しましますとあっけなく車は下に降りました。
「軽じゃけえ良かったなあ、これが普通車ならちょっと動かんじゃったろう」と彼に声を掛けますと、車から降りた彼は「本当にありがとうございます」と私達三人に何度も頭を下げました。聞くと倉敷からこっちの方に仕事で来ていて大晦日まで仕事、今から倉敷に帰るところだったそうです。
「兄ちゃん、高速は全面通行止めで国道も凄い渋滞だけんなあ、今日は宿舎に引き上げた方が良いで。お父さんもお母さんも待っとられるだろうけど、電話して事情を説明してな」と私が言いますと、他の二人も「それが良いで、そうしろそうしろ」と声を合わせます。「分かりました、そうします」と答える彼にもう一言、「お前さんなあ、雪道の下り坂でブレーキは禁物だで。それとスコップと長靴、ジャンバーくらいは積んで走らにゃあ」。
最後まで頭を下げ続ける彼に「気を付けてな」と声を掛け、「じゃ、お疲れさんでした」と二人にも挨拶して車を出しました。途中で寿司屋さんに寄って特上二人前、まあ特上と言っても回転寿司屋さんのそれですから高が知れていますが、それと大晦日だからと清酒の良いのを入手して母が待つ実家に帰りついたのが午後7時半。普段より2時間余り余計に時間が掛かった事になりましたが、それでも無事帰りました。
明けて元旦、実家の裏庭です。↓
そして今日初出勤で朝から雪かき、朝8時頃から始めて2時前にやっと終わりました。国道の雪は除雪されていますが枝道は皆目、当店もですが今日初売りのお店も多かったでしょうにこれでは開店休業状態です。まあしかし天候は徐々に回復模様とか、明日のお客様の来店に期待を致しましょう。捨てる神あれば拾う神あり、昔からそう言いますもんね。
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さて山陰は年末年始、大変な大雪に見舞われました。ニュースでご覧になって方も多いでしょうが霊峰大山（だいせん）の麓の国道9号線では31日午後から最大で1000台の車が立ち往生、またJRも雪で運行が出来ず乗客1000人が列車内での年越しを余儀なくされました。
↑今朝の地元紙です
私は大晦日、午後4時に店を閉めて実家へと向いましたが国道は大渋滞。31日は大雪で山陰の高速道路は全てが通行止めとなりましたので車は国道9号線に集中、雪に不慣れな県外車も多いので時速は20キロ未満での走行が続きました。
こんな雪道では、不慣れなドライバーのスリップ事故が怖いんですよねえ。上り坂での無理なアクセルの噴かし、これが後輪駆動車ですと尻を振って横向きになります。また下り坂での急ブレーキ、これはタイヤが冬用でも関係なく滑ります。タイヤが冬用なら大丈夫だろうとブレーキを踏むと車は制御不能となり、正面衝突などの大事故へとつながるのです。出発して2時間ほど、国道9号線から国道54号線に入って間もなく、こちらは緩やかな登り、対向車線は下りのカーブでこのスリップ事故を目撃しました。
私の前には2台の車、見ると慣れた運転振りでこれは地元の人だなと安心して後を走っていました。すると対向車線を走っていた車が突然こちら側の車線に突っ込んで道路を横切り、そのまま道路脇の斜面に乗り上げて停まりました。「くそっ大晦日だっちゅうのに、何ちゅうこっちゃい」と直ぐに車を停めますと、前の2台も停車してドライバーが降りて来ました。二人とも30代の中頃、人の良さそうな人達でしたねえ。
三人で駆け寄り運転者に「大丈夫か？」と声を掛けますと幸いなことに無傷な様子、見ると岡山県は倉敷ナンバーの軽自動車、20歳前後の若い兄ちゃんが真っ青な顔でハンドルにしがみついていました。
「こりゃあ30度位傾いとりますねえ。スコップで雪を掘らんと車が動かんでしょう。ワシ、スコップを積んどりますけん取って来ますわ」と一人のドライバーが言いますので、「ワシも積んどるんだわ。じゃあ二人で掘ろうか」と私もスコップを取りに車まで戻ろうとしますと、もう一人が「じゃ、ワシは交通整理をしますわ」と分担が決まりました。「僕は何をしたらいいでしょう？」と彼が言いましたが見ると薄いセーターにズック履き、「ズックじゃ滑るけえのお、まあお前さんはそこに居ったら良いがな」と答えて雪を掘りました。
程なく雪が掘れましたので彼を運転席に戻し、「ええか、エンジンを掛けてバックに入れて、だけど絶対に噴かすなよ」と言ってタイミングを計りました。「良し、今！」と交通整理係の青年の声がしましたので「よいしょ！」と声を合わせて二人で押しましますとあっけなく車は下に降りました。
「軽じゃけえ良かったなあ、これが普通車ならちょっと動かんじゃったろう」と彼に声を掛けますと、車から降りた彼は「本当にありがとうございます」と私達三人に何度も頭を下げました。聞くと倉敷からこっちの方に仕事で来ていて大晦日まで仕事、今から倉敷に帰るところだったそうです。
「兄ちゃん、高速は全面通行止めで国道も凄い渋滞だけんなあ、今日は宿舎に引き上げた方が良いで。お父さんもお母さんも待っとられるだろうけど、電話して事情を説明してな」と私が言いますと、他の二人も「それが良いで、そうしろそうしろ」と声を合わせます。「分かりました、そうします」と答える彼にもう一言、「お前さんなあ、雪道の下り坂でブレーキは禁物だで。それとスコップと長靴、ジャンバーくらいは積んで走らにゃあ」。
最後まで頭を下げ続ける彼に「気を付けてな」と声を掛け、「じゃ、お疲れさんでした」と二人にも挨拶して車を出しました。途中で寿司屋さんに寄って特上二人前、まあ特上と言っても回転寿司屋さんのそれですから高が知れていますが、それと大晦日だからと清酒の良いのを入手して母が待つ実家に帰りついたのが午後7時半。普段より2時間余り余計に時間が掛かった事になりましたが、それでも無事帰りました。
明けて元旦、実家の裏庭です。↓
そして今日初出勤で朝から雪かき、朝8時頃から始めて2時前にやっと終わりました。国道の雪は除雪されていますが枝道は皆目、当店もですが今日初売りのお店も多かったでしょうにこれでは開店休業状態です。まあしかし天候は徐々に回復模様とか、明日のお客様の来店に期待を致しましょう。捨てる神あれば拾う神あり、昔からそう言いますもんね。
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