府中家具　バンザイ！

　昨日、「肺癌になったらどうするね？」との妻の言葉に従い、先輩のA医師の病院に行き診察を受けました。私の話をウンウンと頷いて聞いていたAさん、じゃあ一先ずレントゲンでもと促します。

　あっと言う間にレントゲン写真が出来上がり、再び診察室へ。
「これがお前の5年前のレントゲン、こっちが今日」
見ると二枚のレントゲン写真があり、5年前の写真には私の名前と確かに48歳と年齢が書いてあります。
「こんなもん、取ってあるんですか？」
「そりゃそうよ、比べて見んと変化が分からんがな」
「ふーん、凄いもんですねえ」
「それでなあ、見ると全然変わっとらん。お前の肺は5年前と同じで大丈夫、肺癌じゃあないよ」
「あっそうですか、あんだけタバコ吸っても大丈夫なんですか」
「だけどなあ、もったいないで」
「はっ、何がですか？」
「いやなあ、お前の肺は5年前と変わらないんだから。せっかくお前の肺が頑張ってるのに、このままタバコを吸ってこの先肺がおかしくなったら、考えてみいや、もったいないがな」
「もったいない、ですか？」
「うん、もったいないなあ」

　お医者さんに「もったいない」からタバコを止めろと言われたのは初めてですが、誰だって「身体に悪いから」と言われたら「そんな事は言われんでも分かっとるわね」と言いそうです。それが「もったいない」と言われたら、「そうかな？」と思ってしまうから不思議ですねえ。名医というのはこんな風に患者を説得するのかと、いたく感服致しました。




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