府中家具　バンザイ！

　その昔、山本リンダさんは「♪困っちゃうなあ　デートに誘われて♪」と歌いました。無論、嬉しい困り事です。しかし私と同年輩で、女性からデートに誘われた経験が全く無いお父さんはどれ位いるのかなあ。居たら、こう声を掛けます。「よっ、ご同輩！」

　まっそれはさて置き、私もリンダさん程ではありませんが「嬉しい困った」を経験しました。お断りするまでもなく、女性絡みではございません。

　私、連休開けに大阪出張の予定です。学習デスクの展示会なのですが、そのハードさから一泊二日、あわよくば二泊三日を密かに狙っています。そこで道中の無聊を慰めるために、昨日早々とある一冊の本を購入しました。【光文社知恵の森文庫：阿刀田高著：松本清張あらかると】ですが、これには困った。



　この本は、阿刀田さんが以前編集した【松本清張小説セレクション】全36巻の自身の解説文を集めて一冊にしたものです。各小説ごとに阿刀田さんのエッセイ風な解説文章が綴られているのですが、これが実に面白い。

　点と線・眼の壁・ゼロの焦点・歪んだ複写・ガラスの城・Dの複合・喪失の儀礼・渡された場面・告訴せず・霧の旗、そして砂の器などなど。阿刀田さんの追従ばかりではない鋭い切り口に、つい引き込まれてしまいます。

　これが困るんですわ。出張までまだ二週間もあるのに、これでは今週中に、いやここ2～3日中に読み終えてしまいそうです。読みたい、だけど出張まで取って置きたい、でも面白い。リンダさんじゃないけれど、ホント困ったなあ。




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