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2006年12月10日

名人芸

 皆さん、『古今亭志ん生』さんと言う落語家をご存知でしょうか?明治23年生まれの落語家で、名人と呼ばれ昭和48年に亡くなっています。



  先日この人の落語を聴き返し、なるほどなあと思いました。作品は『井戸の茶碗』ですが、登場人物になりきった声音が素晴らしいと感じました。
【主な登場人物】
屑やの清兵衛さん…無類の正直者
浪人・千代田墨斎(ぼくさい)…昼は素読の指南、夜は売卜(ばいぼく=易者)で生計を立てる
細川家若侍・高木作左衛門…これまた二人同様正直者


  物語りは、清兵衛さんが金に困った千代田墨斎から先祖伝来の仏像を二百文で預かるところから始まります。その仏像を細川屋敷の高木作左衛門に三百文で買ってもらうと、儲けの半分を千代田に返そうとします。一方高木がこの仏像をぬるま湯で洗っていたら、台座の紙が破れて中から小判で五十両出てくる。潔癖な高木は、「自分は仏像は買ったが小判は買っていない、元の人に返して来い」と清兵衛さんに返しにやらせる。

 ところが千代田も高木に輪を掛けた潔癖者、「一旦自分の手を離れたもの、受け取る訳にはいかない」と突っぱねます。そこで困った清兵衛さん、千代田の長屋の大家さんに仲裁を頼みます。大家さん、清兵衛さんに手間代として十両を、のこり四十両を半分ずつ千代田と高木に配分しようとしますが、それでも千代田は「ただ金を貰う事はできない」と頑固に断ります。

  そこで清兵衛さんが、「じゃあ何でも良いから先方にあげてください。それだったら、ただ貰うことにはならないでしょう」と言うので、父から譲り受けた茶碗を高木に渡すように頼みます。

  これで一件落着かと思いきや、これがまた「井戸の茶碗」という大変な品で、三百両で細川公が高木より買い上げることになります。三百両を受け取った高木は、前例に習い千代田と半分ずつにすべく、またもや清兵衛さんに頼んで渡そうとします。最初は断った千代田ですが、それでは自分の娘を高木の嫁にしてくれるのなら結納金として百五十両を受け取ろうと言う事で決着します。


  残念ながら何時ごろの録音か分かりませんが、清兵衛さんはいかにも正直そうな屑やさんに、千代田墨斎は浪人ながら武士の誇りを持ち、そして高木作左衛門は曲がった事が大嫌いな若侍として、声の張りなどを変えて各人を見事に演じ分けています。それと千代田の娘さんを形容するところなのですが、「歳は17・8、身なりは粗末ですが実にい~い女」と言う口調、これは絶品です。なにしろ、思わず引き込まれ体が前に傾きましたから。(笑)



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Posted by 府中店長 at 17:30Comments(0)店長日記